一橋大2010:第1問


実数 \(p , q , r\) に対して, \(3\) 次方程式 \(f(x)\) を \(f(x) = x^3 +px^2 +qx +r\) と定める. 実数 \(a , c\) および \(0\) でない実数 \(b\) に対して, \(a +bi\) と \(c\) はいずれも方程式 \(f(x) = 0\) の解であるとする. ただし \(i\) は虚数単位を表す.

  1. (1) \(y = f(x)\) のグラフにおいて, 点 \(\left( a , f(a) \right)\) における接線の傾きを \(s(a)\) とし, 点 \(\left( c , f(c) \right)\) における接線の傾きを \(s(c)\) とする. \(a \neq c\) のとき, \(s(a)\) と \(s(c)\) の大小を比較せよ.

  2. (2) さらに, \(a , c\) は整数であり, \(b\) は \(0\) でない整数であるとする. 次を証明せよ.

    1. (i) \(p , q , r\) はすべて整数である.

    2. (ii) \(p\) が \(2\) の倍数であり, \(q\) が \(4\) の倍数であるならば, \(a , b , c\) はすべて \(2\) の倍数である.


【 解 答 】

(1)

\(a+bi\) と共役な \(a-bi\) も \(f(x) = 0\) の解である.
したがって, 解と係数の関係より \[\begin{align} p & = -( a+bi ) -( a-bi ) -c = -( 2a+c ) \quad ... [1] , \\ q & = ( a+bi )( a-bi ) + ( a+bi ) c +( a-bi ) c \\ & = a^2 +b^2 +2ac \quad ... [2] , \\ r & = -( a+bi )( a-bi ) c = -( a^2 +b^2 ) c \quad ... [3] \end{align}\] ところで, \(s(x) = f'(x) = 3x^2 +2px +q\) なので \[\begin{align} s(c) -s(a) & = 3 \left( c^2 -a^2 \right) +2p ( c-a ) \\ & = ( c-a ) \{ 3c +3a -4a -2c \} \quad ( \ \text{∵} \ [1] \ ) \\ & = ( c-a )^2 \gt 0 \quad ( \ \text{∵} \ a \neq c \ ) \end{align}\] よって \[ \underline{s(c) \gt s(a)} \]

(2)

(i)

\(a , b , c\) が整数ならば, \(2a+c\) , \(a^2+b^2+2ac\) , \(( a^2+b^2 )c\) も整数なので, [1]~[3] より \(p , q , r\) は整数である.

(ii)

条件より, \(p = 2p'\) , \(q = 4q'\) ( \(p' , q'\) は整数)とおける.
[1] より \[\begin{align} 2p' & = -( 2a+c ) \\ \text{∴} \quad c & = -2( a+p' ) \end{align}\] \(a+p'\) は整数なので, \(c\) は \(2\) の倍数であるから, \(c = 2c'\) ( \(c'\) は整数)とおける.
[2] より \[\begin{align} 4q' = a^2 +b^2 & +4ac' \\ \text{∴} \quad a^2 +b^2 & = 4( q'-ac' ) \end{align}\] \(q'-ac'\) は整数なので, \(a^2 +b^2\) は \(4\) の倍数.
整数 \(m\) について

  • \(m = 2k\) ( \(k\) は整数)のとき, \(m^2 = 4k^2\)

  • \(m = 2k+1\) ( \(k\) は整数)のとき, \(m^2 = 4 \left( k^2 +k \right) +1\)

なので, \(a^2 +b^2\) が \(4\) の倍数となるのは \(a , b\) がともに \(2\) の倍数のときのみ.
以上より, \(a , b , c\) はすべて \(2\) の倍数である.

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