東北大理系2011:第5問


\(a\) を実数, \(z\) を \(0\) でない複素数とする. \(z\) に共役な複素数を \(\overline{z}\) で表す.

  1. (1) 次を満たす \(z\) を求めよ. \[ z -1 -\dfrac{a}{z} = 0 \]

  2. (2) 次を満たす \(z\) が存在するような \(a\) の範囲を求めよ. \[ \overline{z} +1 -\dfrac{a}{z} = 0 \]

  3. (3) 次を満たす \(z\) が存在するような \(a\) の範囲を求めよ. \[ z \left( \overline{z} \right)^2 +\overline{z} -\dfrac{a}{z} = 0 \]


東北大理系2011:第6問


行列 \[ A = \left( \begin{array}{cc} 3 & -1 \\ 4 & -1 \end{array} \right) \] の表す \(1\) 次変換を \(f\) とする. \(f\) による点 P \((1,1)\) の像を \(\text{P} {} _ 1\) とする. 正の整数 \(n\) に対し, \(\text{P} {} _ n\) の \(f\) による像を \(\text{P} {} _ {n+1}\) とする. \(\text{P} {} _ n\) が点 \((10, 10)\) に最も近くなるときの \(n\) の値を求めよ.


東北大理系2012:第1問


\(s , t\) を実数とする. 以下の問いに答えよ.

  1. (1) \(x = s+t+1 , \ y = s-t-1\) とおく. \(s , t\) が \(s \geqq 0 , \ t \geqq 0\) の範囲を動くとき, 点 \((x,y)\) の動く範囲を座標平面内に図示せよ.

  2. (2) \(x = st+s-t+1 , \ y = s+t-1\) とおく. \(s , t\) が実数全体を動くとき, 点 \((x,y)\) の動く範囲を座標平面内に図示せよ.


東北大理系2012:第2問


\(m\) を実数とする. 座標平面上で直線 \(y = x\) に関する対称移動を表す \(1\) 次変換を \(f\) とし, 直線 \(y = mx\) に関する対称移動を表す \(1\) 次変換を \(g\) とする. 以下の問いに答えよ.

  1. (1) \(1\) 次変換 \(g\) を表す行列 \(A\) を求めよ.

  2. (2) 合成変換 \(g \circ f\) を表す行列 \(B\) を求めよ.

  3. (3) \(B^3 = \left( \begin{array}{cc} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{array} \right)\) となる \(m\) をすべて求めよ.


東北大理系2012:第3問


袋 A , 袋 B のそれぞれに, \(1\) から \(N\) の自然数がひとつずつ書かれた \(N\) 枚のカードが入っている. これらのカードをよくかきまぜて取り出していく. 以下の問いに答えよ.

  1. (1) \(N=4\) とする. 袋 A , B のそれぞれから同時に \(1\) 枚ずつカードを取り出し, 数字が同じかどうかを確認する操作を繰り返す. ただし, 取り出したカードは元には戻さないものとする. \(4\) 回のカードの取り出し操作が終わった後, 数字が一致していた回数を \(X\) とする. \(X=1 , \ X=2 , \ X=3 , \ X=4\) となる確率をそれぞれ求めよ. また, \(X\) の期待値を求めよ.

  2. (2) \(N=3\) とし, \(n\) は自然数とする. 袋 A , B のそれぞれから同時に \(1\) 枚ずつカードを取り出し, カードの数字が一致していたら, それらのカードを取り除き, 一致していなかったら, 元の袋に戻すという操作を繰り返す. カードが初めて取り除かれるのが \(n\) 回目で起こる確率を \(p _ n\) とし, \(n\) 回目の操作ですべてのカードが取り除かれる確率を \(q _ n\) とする. \(p _ n\) と \(q _ n\) を求めよ.


東北大理系2012:第4問


\(0 \leqq x \leqq \pi\) に対して, 関数 \(f(x)\) を \[ f(x) = \displaystyle\int _ {0}^{\frac{\pi}{2}} \dfrac{\cos |t-x|}{1 +\sin |t-x|} \, dt \] と定める. \(f(x)\) の \(0 \leqq x \leqq \pi\) における最大値と最小値を求めよ.


東北大理系2012:第5問


長さ \(1\) の線分 AB を直径とする円周 \(C\) 上に点 P をとる. ただし, P は点 A , B とは一致していないとする. 線分 AB 上の点 Q を \(\angle \text{BPQ} =\dfrac{\pi}{3}\) となるようにとり, 線分 BP の長さを \(x\) とし, 線分 PQ の長さを \(y\) とする. 以下の問いに答えよ.

  1. (1) \(y\) を \(x\) を用いて表せ.

  2. (2) 点 P が \(2\) 点 A , B を除いた円周 \(C\) 上を動くとき, \(y\) が最大となる \(x\) を求めよ.


東北大理系2012:第6問


数列 \(\{ a _ n \}\) を \[ a _ 1 = 1 , \ a _ {n+1} = \sqrt{\dfrac{3a _ n+4}{2a _ n+3}} \quad ( n=1, 2, 3, \cdots ) \] で定める. 以下の問いに答えよ.

  1. (1) \(n \geqq 2\) のとき, \(a _ n \gt 1\) となることを示せ.

  2. (2) \(\alpha^2 = \dfrac{3 \alpha +4}{2 \alpha +3}\) を満たす正の実数 \(\alpha\) を求めよ.

  3. (3) すべての自然数 \(n\) に対して, \(a _ n \lt \alpha\) となることを示せ.

  4. (4) \(0 \lt r \lt 1\) を満たすある実数 \(r\) に対して, 不等式 \[ \dfrac{\alpha -a _ {n+1}}{\alpha -a _ n} \leqq r \quad ( n = 1, 2, 3, \cdots ) \] が成り立つことを示せ. さらに, 極限 \(\displaystyle\lim _ {n \rightarrow \infty} a _ n\) を求めよ.