東大理系2008:第1問


座標平面の点 \((x,y)\) を \(( 3x+y , -2x )\) へ移す移動 \(f\) を考え, 点 P が移る先を \(f( \text{P} )\) と表す. \(f\) を用いて直線 \(l _ 0 , l _ 1 , l _ 2 , \cdots\) を以下のように定める.

  • \(l _ 0\) は直線 \(3x+2y=1\) である.

  • 点 P が \(l _ n\) 上を動くとき, \(f( \text{P} )\) が描く直線を \(l _ {n+1}\) とする( \(n =0, 1, 2, \cdots\) ).

  1. (1) \(a _ {n+1} , b _ {n+1}\) を \(a _ {n} , b _ {n}\) で表せ.

  2. (2) 不等式 \(a _ {n} x +b _ {n} y \gt 1\) が定める領域を \(D _ n\) とする. \(D _ 0 , D _ 1 , D _ 2 , \cdots\) すべてに含まれるような点の範囲を図示せよ.


東大理系2008:第2問


白黒 \(2\) 種類のカードがたくさんある. そのうち \(k\) 枚のカードを手もとにもっているとき, 次の操作 (A) を考える.

  1. (A) 手持ちの \(k\) 枚の中から \(1\) 枚を, 等確率 \(\dfrac{1}{k}\) で選び出し, それを違う色のカードにとりかえる.

以下の問 (1) , (2) に答えよ.

  1. (1) 最初に白 \(2\) 枚, 黒 \(2\) 枚, 合計 \(4\) 枚のカードをもっているとき, 操作 (A) を \(n\) 回繰り返した後に初めて, \(4\) 枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ.

  2. (2) 最初に白 \(3\) 枚, 黒 \(3\) 枚, 合計 \(6\) 枚のカードをもっているとき, 操作 (A) を \(n\) 回繰り返した後に初めて, \(6\) 枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ.


東大理系2008:第3問

  1. (1) 正八面体のひとつの面を下にして水平な台の上に置く. この八面体を真上から見た図(平面図)を描け.

  2. (2) 正八面体の互いに平行な \(2\) つの面をとり, それぞれの面の重心を \(\text{G} {} _ 1 , \text{G} {} _ 2\) とする. \(\text{G} {} _ 1 , \text{G} {} _ 2\) を通る直線を軸としてこの八面体を \(1\) 回転させてできる立体の体積を求めよ. ただし八面体は内部も含むものとし, 各辺の長さは \(1\) とする.


東大理系2008:第4問


放物線 \(y=x^2\) 上に2点 P , Q がある. 線分 PQ の中点の \(y\) 座標を \(h\) とする.

  1. (1) 線分 PQ の長さ \(L\) と傾き \(m\) で, \(h\) で表せ.

  2. (2) \(L\) を固定したとき, \(h\) がとりうる値の最小値を求めよ.


東大理系2008:第5問


自然数 \(n\) に対し, \(\dfrac{10^n -1}{9} =\overbrace{111 \cdots 111}^{n} = \fbox{$n$}\) で表す. たとえば, \(\fbox{$1$}=1\) , \(\fbox{$2$}=11\) , \(\fbox{$3$}=111\) である.

  1. (1) \(m\) を \(0\) 以上の整数とする. \(\fbox{$3^m$}\) は \(3^m\) で割り切れるが, \(3^{m+1}\) では割り切れないことを示せ.

  2. (2) \(n\) が \(27\) で割り切れることが, \(\fbox{$n$}\) が \(27\) で割り切れるための必要十分条件であることを示せ.


東大理系2008:第6問


座標平面において, 媒介変数 \(t\) を用いて \[ \left\{ \begin{array}{l} x= \cos 2t \\ y= t \sin t \end{array} \right. \quad ( \ 0 \leqq t \leqq 2 \pi \] と表される曲線が囲む領域の面積を求めよ.