阪大理系2021:第1問


\(a , b\) を \(ab \lt 1\) をみたす正の実数とする. \(xy\) 平面上の点 P \(( a , b )\) から, 曲線 \(y = \dfrac{1}{x} \ ( x \gt 0 )\) に \(2\) 本の接線を引き, その接点を Q \(\left( s , \dfrac{1}{s} \right)\) , R \(\left( t , \dfrac{1}{t} \right)\) とする.
ただし, \(s \lt t\) とする.

  1. (1) \(s\) および \(t\) を \(a , b\) を用いて表せ.

  2. (2) 点 P \(( a , b)\) が曲線 \(y = \dfrac{9}{4} -3 x^2\) 上の \(x \gt 0\) , \(y \gt 0\) をみたす部分を動くとき, \(\dfrac{t}{s}\) の最小値とそのときの \(a , b\) の値を求めよ.


阪大理系2021:第2問


空間内に, 同一平面上にない \(4\) 点 O, A, B, C がある. \(s , t \) を \(0 \lt s \lt 1\) , \(0 \lt t \lt 1\) をみたす実数とする. 線分 OA を \(1 : 1\) に内分する点を \(\text{A} {} _0\) , 線分 OB を \(1 : 2\) に内分する点を \(\text{B} {} _0\) , 線分 AC を \(s : (1-s)\) に内分する点を P , 線分 BC を \(t : (1-t)\) に内分する点を Q とする. さらに \(4\) 点 \(\text{A} _0 , \text{B} {} _0 , \text{P} , \text{Q}\) が同一平面上にあるとする.

  1. (1) \(t\) を \(s\) を用いて表せ.

  2. (2) \(\left| \overrightarrow{\text{OA}} \right| = 1\) , \(\left| \overrightarrow{\text{OB}} \right| = \left| \overrightarrow{\text{OC}} \right| = 2\) , \(\angle \text{AOB} = 120^\circ\) , \(\angle \text{BOC} = 90^\circ\) , \(\angle \text{COA} = 60^\circ\) , \(\angle \text{POQ} = 90^\circ\) であるとき, \(s\) の値を求めよ.


阪大理系2021:第3問


\(n\) を 自然数とし, \(t\) を \(t \geqq 1\) をみたす実数とする.

  1. (1) \(x \geqq t\) のとき, 不等式 \[ -\dfrac{(x-t)^2}{2} \leqq \log x -\log t -\dfrac{1}{t} (x-t) \leqq 0 \] が成り立つことを示せ.

  2. (2) 不等式 \[ -\dfrac{1}{6 n^3} \leqq \displaystyle\int_{t}^{t +\frac{1}{n}} \log x \, dx -\dfrac{1}{n} \log t -\dfrac{1}{2t n^2} \leqq 0 \] が成り立つことを示せ.

  3. (3) \(a_n = \textstyle\sum\limits_{k=0}^{n-1} \log \left( 1 +\dfrac{k}{n} \right)\) とおく. \(\displaystyle\lim_{n \rightarrow \infty} ( a_n -pn ) = q\) をみたすような実数 \(p , q\) の値を求めよ.


阪大理系2021:第4問


 整数 \(a , b , c\) に関する次の条件 (*) を考える. \[ \displaystyle\int_{a}^{c} ( x^2 +bx ) \, dx = \displaystyle\int_{b}^{c} ( x^2 +ax ) \, dx \quad \cdots ( \text{*} ) \]

  1. (1) 整数 \(a , b, c\) が (*) および \(a \neq b\) をみたすとき, \(c\) は \(3\) の倍数であることを示せ.

  2. (2) \(c = 3600\) のとき, (*) および \(a \lt b\) をみたす整数の組 \(( a , b)\) の個数を求めよ.


阪大理系2021:第5問


次の問いに答えよ.

  1. (1) \(a\) を実数とする. \(x\) についての方程式 \(x -\tan x = a\) の実数解のうち, \(|x| \lt \dfrac{\pi}{2}\) をみたすものがちょうど\(1\) つあることを示せ.

  2. (2) 自然数 \(n\) に対し, \(x -\tan x = n \pi\) かつ \(|x| \lt \dfrac{\pi}{2}\) をみたす実数 \(x\) を \(x_n\) とおく. このとき, 曲線 \(C : y = \sin x\) 上の点 P \(( t , \sin t)\) における接線が, 不等式 \(x \geqq \dfrac{\pi}{2}\) の表す領域に含まれる点においても曲線 \(C\) と接するための必要十分条件は, \(t\) が \(x_1 , x_2 , x_3 , \cdots\) のいずれかと等しいことであることを示せ.